カテゴリ
温熱治療機器と技術
公開日
Apr 13, 2025 5:45 PM
更新日
Jun 14, 2025 6:11 AM
装置の操作手順 ~治療中の操作~
1)操作デスクモニタ上で、表示画面を測定画面(治療画面)にする。
2)操作パネルの操作で、循環を一旦停止する。
CHECK POINT
循環動作中の状態では、安全機能が働き、治療のセッティング操作を行えません。
3)患者の状態を確認する。
CHECK POINT
治療前に、患者さんの排尿・排便を済ませましょう。 患者さんが、腕時計や眼鏡、指輪、ネックレス等の金属製品を身に着けていないことをしっかり確認しましょう。
4)治療時の態勢で患者を治療テーブルに配置し、治療テーブルの患者保持具を上げる。横治療時は、治療テーブルのアームレストを下げる。
胸部加温の場合
頸部加温(横治療)の場合
CHECK POINT
加温部位が自動開閉シャッタの中心になるようにセットしましょう。 枕や膝クッションなどを利用し、患者さんを楽な態勢にしてあげましょう。
5. ガントリー操作ボックスの操作で、治療テーブルを上昇させる(規定位置で自動停止)。
6. ガントリー操作ボックスの操作で、治療テーブルをガントリー内へ送入する(規定位置で自動停止) 。
縦治療
横治療
7)温度センサのセットやエコーゼリーなどでの治療前の処置を行う。
CHECK POINT
温度センサは専用のチューブに挿入して使用します。しっかりとチューブの奥まで挿入しましょう。
8)ガントリー操作ボックスの操作で、治療テーブルの開閉シャッタを開口する。
縦治療
横治療
9)横治療の場合、治療テーブルの昇降動作で、加温部位の位置に電極パッド中心がセットされるように治療テーブルの高さを調整する。
10)ガントリー操作ボックスの操作で、電極を伸ばし、電極パッドを患者に密着させる。
体表面への密着
縦治療
横治療
頭頸部治療
CHECK POINT
- 安全機構により、患者さんを圧迫する側(縦治療時はA側、横治療時は両側)の電極 は断続(インチング)動作で作動し、過圧迫を抑止します。
- 電極パッドの体表面への密着が緩いと、治療中に患者さんが疼痛を訴える原因となる ため、しっかりと密着させましょう。パッドは柔らかい材料でできており、しっかり 押し当てると体表に密着します。
- 胸部など体表面に傾斜がある場合は、電極パッドの角度を調整し、体表面にしっかり パッドを密着させましょう。
11)操作パネルの操作で、温水(または冷水)循環する。
CHECK POINT
循環した状態で、患者さんが息苦しくないことを確認しましょう。
12)操作パネルの操作で、発振(高周波エネルギーを患者に印加)し、計測を開始する(⇒治療の開始)。
CHECK POINT
計測を開始した時点から治療開始となり、治療時間のカウントが始まります。
13)適切に、循環切替や循環水温調整などを行いながら徐々に目標値まで発振出力を上げていく。
治療中の操作デスクモニタ画面(デモンストレーション)
治療中の操作パネル状態
CHECK POINT
- 初めての治療の場合、患者さんの様子を伺いながら、発振出力をゆっくり上げていき ましょう。
- 治療中は常時患者さんの状態を観察します。調光や音楽を流すなど、患者さんがリ ラックスして治療を受けられる環境を整えましょう。
- 何らかの処置を施すために治療途中で発振を切った場合でも、発振を切っていた時間 は治療時間としてカウントされません。
- 温度センサの測定値が目的温度に到達すると、自動で発振出力が落ち、目的温度を維 持するように作動します。
- 発汗が多い患者さんには小まめに水分補給をさせましょう。
治療中の疼痛への対処
治療中に患者さんが疼痛を訴えた場合、患者さんの容態に合わせ、下記の対処法を検討・実践してみましょう。疼痛が引かない場合は、発振出力を少しずつ下げ、やけどのリスクを抑えましょう。
- 疼痛箇所にエコーゼリーを塗る
- 循環水温を下げる
- 間欠発振モード(断続的な高周波出力)に切り替える など
14)治療計画で設定した治療時間に到達すると自動的に発振が切れる(⇒治療の終了)。
CHECK POINT
操作パネルの操作により、設定した治療時間到達前でも治療を終了させることができます。
㈱庄内クリエート工業
カタログには載っていない特殊な産業用機械 (例:菓子製造機、印刷用製版機等)や自主開発の医療機器、高周波式ハイパーサーミア【アスクーフ8】(がん治療機)製造 を行っています。
本社サイト: https://www.s-create.jp/